皮膚科の主な病気と症状
湿疹・乾癬など
湿疹
浮腫・紅斑・丘疹・水疱・びらん・痂皮(かさぶた)を作り、治っていきます。原因は不明なことが多く、刺激物質やアレルギー、アトピー素因などが関与することがあります。
乾癬(かんせん)
炎症性角化症の一つで、鱗屑を伴った紅斑が特徴です。原因は不明ですが、爪乾癬は爪白癬と間違えられやすいため注意が必要です。痒みを伴うこともあります。
白癬・カンジタなど真菌感染症
爪白癬(つめはくせん)
白癬菌というカビ(真菌)が爪に感染して起こる水虫の一種です。爪が白色や黄色に変色し、厚くなったり表面がざらついたりします。家族間感染にも注意が必要です。治療は内服薬や塗り薬を使い、半年から1年かかることがあります。
カンジタ症
酵母性真菌カンジタ属による皮膚・粘膜の感染症です。爪・口腔・性器など様々な部位に感染し、痒みを伴うことが多いです。
帯状疱疹・ヘルペスなどウイルス性疾患
帯状疱疹
水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化によって発症し、神経に沿って帯状に痛みと水疱が現れます。早期の治療が重要で、重症の場合は入院が必要になることもあります。治癒後に神経痛が残ることがあります。
口唇ヘルペス・性器ヘルペス(GH)
単純ヘルペスウイルス(1型・2型)による感染症で、口や性器に再発を繰り返す特徴があります。接触感染により広がります。
イボ・シラミなど
尋常性疣贅(いぼ)
ヒトパピローマウイルスの感染によってできるイボで、顔や手足にできやすく、放置すると増えてしまいます。
水イボ
ボックスウイルスの感染によりできるイボで、柔らかい皮膚に多発し、プールなどで感染することがあります。
青年性扁平性疣贅
顔にできやすく、ニキビと間違われやすい平らな褐色のいぼです。再感染しやすいため予防が重要です。
シラミ症
頭や陰毛に寄生するシラミによる寄生虫感染症で、接触によって感染します。頭ジラミと毛ジラミに分類されます。
その他の疾患
膿疱症(のうほうしょう)
手のひらや足の裏などに膿疱が繰り返しできる皮膚炎で、風邪や虫歯、金属アレルギーなどが引き金となることがあります。治療は長期間に及ぶこともあります。
蕁麻疹(じんましん)
痒みのある膨疹や紅斑が出現し、6ヶ月以上続くものは慢性蕁麻疹とされます。アレルギーが原因となることがあります。
陥入爪・巻き爪
爪が皮膚に食い込んで炎症を起こす状態です。清潔に保つことが大切ですが、重症の場合は部分的に爪を切除する手術が必要になります。
皮膚科治療に関するお知らせ
- 尖圭コンジローマ:塗り薬による痛みのない治療が可能になりました。
- 水虫:内服薬で3〜6ヶ月の治療が可能です。
- 水イボ:治療前に痛み止めのシールを貼ることで痛みを軽減します。
- ニキビ:新しい塗るタイプの薬を使用できます。夜に塗り、朝に洗い流してください。